コリントの信徒への手紙Ⅱ 4:18 「わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。

宗教改革500年 九州教区 マンスリーリレーメッセージ



世界のルーテル教会が何年も前から準備してきました宗教改革500年の10月が終わりました。ルターについても様々な学びがなされたことと思います。ルターは確かに信念の人であり、彼の問題提起によって宗教改革の口火が切られたことは確かです。けれどもその改革は、単に教会組織に留まらない、社会のありかた全体を見直していくようなリフォメーション=構造改革でした。当然、それはルターだけの功績ではなく、それを準備し、また担っていった無名の信徒や司祭、数多の宗教改革者や政治家たちによるものでもありました。なにより、ルターの説く福音のメッセージに生かされていった無名の人々の信仰こそが教会を改革し、変革された新しい社会を形作っていったのです。わたしたちはこの改革の伝統を受け継ぐものでありたいと思います。教会内でよどんでいること、福音が明確でないこと、誰かが置き去りであること、イエスさまがそのままにはなさらないであろうようなことに、わたしたちも改革者の伝統を担うものとして取り組み、何より自分自身の変革を担いたいと思います。それが、日々の教会の刷新につながり、社会の変革へとつながっていくからです。社会の構造が変わろうとしているという意味では現代もまたリフォメーションの時代です。イエスさまが望まれる社会と教会を形作っていくために、わたし自身を変革し続けるものとして歩みたいと願います。

小泉 基(健軍.甲佐.長崎.唐津教会)